記事一覧

腎不全と結腸症とうまく付き合う方法を教えてください

(ネコ/オス/名前・じいちゃん)
猫の腎不全についてですが、うちのじいちゃんは巨大結腸症なんです。家に来たのは2年前ですが年齢は不詳で、続き便が出にくくなったりして病院へはしょっちゅうかかっています。
麻酔をする前などに血液検査は何度もして頂いていて異常なかったのですが、3ヶ月前から尿量が1日2回になったので検査をしたけど異常はなく、2ヶ月前の検査でBUNが40,CREA1.34とでたので、2.3ヶ月に1度の定期検査を勧められ、今日の検査の結果、BUN60,CREA2.25でした。
じいちゃんの場合、腎臓の薬の投薬は便秘をさらにひどくするとのことで、月に1度の点滴と検査を勧められました。療法食も聞いたところ、早い段階から蛋白制限をするのもよくないとのことで指示はありませんでした。
腎不全に関する記事を読むと心配です。食事は現在ウエットタイプ中心です。今回の結果でじいちゃんは10歳くらいの年齢かもとのことでした。現在体重は5.88Kgで体重は少し増えています。飲水量も気になる変化はありません。
今後、腎不全と結腸症とうまく付き合った行くためによい方法を知りたいです。(ほたるさんより)


ほたるさん、こんにちは。

ほたるさんのじいちゃんは腎不全と巨大結陽症の2つの病気があるとのことですね。
腎不全については第26回「動物病院だよりの猫の腎臓病」でお話し致しました。また、巨大結陽症という病気は猫で時折見られるがんこな便秘で、骨盤内腔の広さよりも腸が大きく伸びてしまい、その腸いっぱいに便がたまり硬くなってしまう病気で、自力では排便ができなくなってしまうことも多い病気です。
一言でいうと、いずれもやっかいな病気と言えるでしょう。
これらをふまえてお答えしたいと思います。

まず第一に腎臓病のコントロールをする事が私は重要だと考えます。
方法は何種類かあります。慢性腎不全の程度や進行のスピードあるいは猫自身の性格や処方食に対する嗜好、獣医師の考え方等により一律には言えませんが、一般的な治療を列挙してみます。

1.輸液(いわゆる点滴):病気の重さが重くなると輸液の回数も増えます。

2.処方食:なるべく早期に処方食療法は始めるべきです。具体的に言うと、理想的には腎臓の2/3のダメージが起き、血中尿素窒素(BUN)やクレアチニン(CREA)が上昇するような、血液検査に異常がでてくる以前の多飲多尿のみの症状しか現さない早期から始めた方が良いと思われます。この事は処方食のメーカーも同じ事を言っています。

3.薬:残念ながら腎臓そのものを治すお薬は存在しませんが、腸から吸収される老廃物(アンモニア等)を吸着させて便と一緒に排泄させ、結果的に血中尿素窒素(BUN)を少しでも下げようというお薬があります。ただし、便秘の傾向を起こすこともまれにあるので、そのお薬の事をおっしゃっていると思います。
しかし、便秘の傾向を示すのは1〜2%未満(ヒトで)なのです。
実際私もそのお薬をかなり使っていますが、便秘になった猫はいなかったと記憶しております。一度試してみる価値はあるのではないでしょうか。

また、ほたるさんのじいちゃんの場合、巨大結陽症のために(おそらく軽い)麻酔をかけて処置してもらっているようですね。これも巨大結陽症の程度とか猫の性格等により麻酔をかけなくては処置できない場合も多々ありますので、しょうがない事だと思いますが、腎不全を持っている場合には獣医師側より慎重にならざるを得ません。その点は、かかりつけの先生とよくご相談なさって下さい。(2003.08.28)