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心臓に雑音があると言われました

(パピヨン/メス/10歳/名前・らん)
ついこの間、咳が気になって病院にいったところ、心臓の音が少しだけ雑音があると言われてしまいました。続き
今は血管を広げる薬をのんでます。心臓の病気になってしまうともうそんなに長くは生きられないのですか?
食欲もあるし、散歩も行きたがるし、元気なので、そんなにすすんではないと思うのですが、年単位で生きるのは稀なのでしょうか?(maiさんより)


maiさんこんにちは。
らんちゃんが咳をするとのこと、動物病院で診察してもらったところ、心臓の音に少しだけ雑音があるとのことですね。

以前に私がお話し致しました第20回動物病院だよりの、僧帽弁閉鎖不全症かと思われます。
しかし、ここ数年、この病気に対して、とても良いお薬が使用されるようになりました。今、飲んでいる「血管を広げるお薬」がその代表のお薬です。
症状が進めば、このお薬の他にも別のお薬を併用することになりますが、病気の発見及び治療が早い時期になされれば、血管を広げるお薬だけでもかなり長期間(もちろん年単位で)通常の生活が良好にできるようになりました。
また、病気の進行によりお薬の種類は増えるかもしれませんが、数年以上も通常の生活が快適に過ごせることも、昔よりずっと多くなり、一般的になってまいりました。

ただし、同じ僧帽弁閉鎖不全症でも、進行のスピードは様々です。
一般的にはゆっくりと(数年かけて)病気が進んでいきます。
しかしそこには、個体差がもちろんあります。また、心臓の弁膜を支えている腱索という靱帯のような細い線維が切れてしまう腱索断裂といった状態が極めて稀に起こることがありますが、その場合は症状が急激に悪化してしまうこともあります。
もちろん、らんちゃんの場合は、そのような特別な状態ではないと思われますので、定期的な検査と症状に応じたお薬の選択で、長期間、通常の生活(安静は必要かもしれませんが)ができる可能性が充分にあると思いますよ。(2004.06.18)