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慢性腎不全と診断されました

(マルチーズ・MIX/オス/10歳/名前・アルフ)
年末から餌を食べなくなり、病院を通院し原因が分からず、先週、慢性腎不全と診断されました。続き
血液検査の値は【BUN125.2、ALP372、 AMYL943】で、点滴でBUN62.7まで下がっていました。
この病気は良くなることはないと言われましたが、これからどれぐらいの経過で悪くなるのか教えてください。
今は、とても元気なんですが、愛犬がまた餌を食べなくなり、弱っていくのがとても不安です。慢性腎不全について教えてください。(りえさんより)


りえさん、こんにちは。
マルチーズ・MIXのアルフちゃんが、慢性腎不全と診断されたとの事ですね。
 
年末の食欲がなくなった時は、BUN125.2とかなり高くなっていましたが、点滴等の治療のおかげでBUNがまだ少し高いとはいえ、62.7とだいぶ下がり、そのおかげで、今は元気も食欲も出てきたと思われます。
慢性腎不全の一般的なことに関しては、以前に第26回動物病院だよりで書いたので、ご一読下さい。慢性腎不全は特に高齢の猫で発生することが多いのですが、もちろん犬でも発生します。
 
慢性腎不全と一言で言っても、その経過は様々で、その子の腎臓の細胞がどのくらい働ける状態で残っているかによって違ってきます(腎臓の細胞は再生しません)。
腎臓の細胞がどのくらい残っているかは、簡単に調べることはできないので、治療に対する反応を見ながら、推定することになると思います。
 
例えば、私が行なっている方法は、状態が良くなってきたら点滴をする間隔を徐々にあけながら、BUN等が上がってこないかチェックしていったり、あるいはもし、BUN等がだいぶ下がるケースであれば、いったん点滴をストップして、腎臓病用処方食や慢性腎不全に対するお薬のみで維持できるか否かを、やはり BUN等で定期的にチェックして行きます。もちろん点滴が必要なくらいの犬では、腎臓病用処方食や慢性腎不全に対するお薬も併用する方が良いと言えます。
ただし、今お話し致しましたことは、あくまでも私のやり方なので、これを参考にしてこれからの事に関しては、かかりつけの先生とよく話し合って下さい。
まだ不明な点があれば、気兼ねなくご相談下さい。(2005.1.18)