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首の後ろにしこりがあります

(シャム系雑種/メス/8歳/名前・なんなん)
マスダ先生こんにちは。フィラリアのご回答どうもありがとうございました。本日は、病気相談です。続き
先週猫をさわっていたら、首の後ろの右よりのところに米粒位のしこりがあるのを発見しました。あわてて翌日病院につれていくと、触診でこれは『脂肪腫』なのでそのままで大丈夫ですと言われ、ひとまずほっとしました。ですが、『良性のものでも摘出しておいたほうが良いのではないか?』とか『念のため細胞検査をした方が良いのではないか?』と心配がつのっています。先生の良きアドバイスをお願いします。
それと、この猫3月の中旬に一番下の片方のお乳が腫れているのに気づき病院に行くと、『乳腺炎』といわれ、ホルモン注射と抗生剤の注射を週に1回する治療をしています(触診では、しこりのようなものはないらしいです。ブヨブヨしています)。
注射の治療を始めて2週間以上経つのですが乳の腫れは一向に良くなっていません。主治医の先生は、1〜2ヶ月はかかるとはおっしゃっているのですが、この治療法で良いのか正直なところ心配で毎日頭がいっぱいです。最近になり嘔吐するようにもなり、この1週間で5〜6回吐いています。本当に『脂肪腫』と『乳線炎』だったらこんなに心配しないのですが、もしかして『ガン?』だったら?とついつい考えてしまい不安でいっぱいです。治療の方向性等なにか良きアドバイスをいただければありがたいです。よろしくお願い致します。ちなみにこの猫は不妊手術をしていなくて、うめこみをしています。(あめまさんより)


あめまさん、再びこんにちは。
なんなんちゃんの首の右うしろに、米粒大のしこりがあるとのことですね。
まず第一に、なんなんちゃんは発情予防のためにうめこみ(インプラント)をしたことがあるということですが、今回のしこりの場所と一致しているか否かが、第一のポイントです。
もし一致すれば、インプラントのなごりの可能性が高いと思われます。
もし一致しなければ、他のしこりということになります。
他のしこりであった場合、「そのしこりが何であるか?」という問題が生じます。
獣医師が経験的に触診で判断することもあるようですが、やはりそれはあくまでも経験的なものであり、確定的なものではないと思います。
しかし、今回のあめまさんのように「もしかしてガンだったら?」とか「良性のものでも摘出しておいた方が良いものなのか否か?」という不安は、飼い主さんとして当然な疑問だと思います。
その不安を解消するために一番良い方法は、注射針を刺して細胞を取り、その細胞を検査する細胞診(ニードルバイオプシー)だと思います。なんなんちゃんにもそれ程苦痛がなく(注射一本するのと同じです)また、炎症なのか腫瘍なのか、あるいは腫瘍でも良性の可能性が高いのか、悪性の可能性が高いのか、場合によっては腫瘍の種類まで(例えば「脂肪腫です」とか)ある程度推測することができることもあります。
診断は100%ではないものの、かなりの情報が得られると思います。
あめまさんも、もし心配でしたら、その旨をかかりつけの先生に伝え、細胞検査をしてもらえば安心できるのではないかなと思います。 (2005.4.7)