（シーズー／オス／11歳／名前・ケリー）
心臓が悪いシーズーなんですが、利尿剤を始めました。フロセミドをはじめ使ってたんですが、今回からトラセミドに変わりました。トラセミドが血管拡張剤と使うと血圧が下がりすぎると書いてたんですが、本当ですか？
それと、どちらの方が副作用があまりなく安全なんでしようか？（さよりさんより）
さよりさん、こんにちは。
11歳のケリーちゃんが、心臓が悪いので利尿剤を始めたとのことですね。
その利尿剤がフロセミドからトラセミドに変更されたのですね。
今まで、フロセミド以外に血管拡張剤等も併用して投薬していたのでしょうか？（おそらく、併用して投薬していることと思います）
フロセミドもトラセミドも、いずれもループ利尿剤という分類に属する利尿剤で、簡単に言いますと、親戚関係の利尿剤と考えてください。
トラセミドは比較的新しい薬で、4〜5年前より使われ始めました。フロセミドよりもトラセミドの方が優れている点は、お薬を飲んでから効果が出始めるまでの時間が早く、また、薬の効果が長く続くので、投薬回数が少なくて済みます（1日1回の投薬でOK）。また、フロセミドを長期投薬していると、体内のカリウム（K）が不足してしまうので、カリウムを補わなくてはいけないケースも生じるのですが、トラセミドはフロセミドに比べると、体内のカリウム（K）の不足がやや少ないと言われています。2つの薬の主な違いはこう言ったところです。
副作用に関しては、フロセミドもトラセミドと同じループ利尿剤であるので、同じようなもので、例えばトラセミドだけに特別に副作用があるというわけではないと思います。
さよりさんのご指摘のように、血管拡張剤と併用すると、稀に低血圧を起こすことがあるので、そういった時には、血管拡張剤の投薬量を調節するようにと、フロセミド・トラセミドのいずれの薬の使用説明書にも書いてあります。
したがって、今までフロセミドを投薬していて、特別に低血圧等の症状は出なかったのであれば、トラセミドでも大丈夫だと思われますし、副作用に関しても大差ないと思います。（2005.8.26）