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先住犬に噛み付いたり物を壊したりします

我が家には、里親として1歳6ヶ月の雄のラブラドールがいますが、先住犬に噛み付いたり、物を破壊したり、続き食べ物以外のものでも食べたり、雑巾を破いたり、ひどいときは、飼い主である私たち夫婦にも噛みつき、離しません。どうしたらよいのか本当に困っています。(ブランドンさんより)


こんにちはブランドンさん。どうやら、ものすごくエネルギッシュでわがままなラブラドールのようですね。せっかくブランドンさんが里親になってくれたのに……。と言っても、犬にしてみればあまり関係のない事なのでしょうね。
最近、人気のゴールデンレトリバーなどもそうですが、とても活発で(特に若い時)体力もある犬ですね。程度に差はあれ、共感される方も少なくないと思います。ただし、程度問題ですよね。
ここで、なぜそのような行動をとっているのか考えてみると、以下の2つの事が考えられると思います。

1.旺盛な活動性
個体差はあるものの、かなりエネルギーを持て余しているように思います。
2.犬のリーダー化
飼い主さんや先住犬よりも自分の方が(体力もあり)リーダーなんだと思ってしまっているのではないでしょうか?

以上2点に対して、対策を考えるわけですが、その前に1つだけお聞きした事は、「食事は足りているのでしょうか?」
ご質問の中で、食べ物以外の物を食べたり、それ以外の症状も「何かイライラしているよう」にも感じ取れます。もしも与えられた食事を「あっ」という間に食べてしまうようであれば、その点も改善してあげた方が良いと思います。

1に対しては、充分な運動をさせることです。
とても体力がありそうなので、それに付き合うのは大変ですね。できれば物を投げてくわえて持って来させる訓練ができるようになれば、服従心を養いながら運動もできます。

2に大しては、人及び先住犬がリーダーになることです。
これには様々なテクニックやポイントがあります。たとえば以前に「犬が散歩の時に引っ張ってしまうのですが…」という質問がありましたが、それに対する私の返答を一度ご覧ください。その中のキーワードとして「リーダーウォーク」それから「ジェントルリーダー」という引っ張りグセ矯正用グッズの名前を挙げています。

それ以外にも人がリーダーになるためには、
1.1日に数回名前を呼び、アイコンタクトをします。できたらほめたりごほうびを少量与えます。
→リーダーは注目されるべきである。
2.人が食事をしてから犬に食事を与える。間違っても人の食事の一部を分け与えてはいけません。
→リーダーがまず食事(野生では獲物)を食べる。
3.玄関やとびら、門の出入りは、座らせて待たせてから、まず飼い主さんから行う。
→リーダーが先に行く方向をきめる。
4.廊下等、犬が寝ていたらよけて通らず、どかせてから堂々と通りましょう。
→下の者はリーダーに道を譲る。
5.「おすわり」「待て」「お手」「ふせ」をさせましょう。できた時だけ少量のおやつや、ほめ言葉を与えましょう。
→リーダーの号令に従うことを覚えさせる。
6.命令をする時には、お願いしたり叫んだりせず、低いしっかりとした口調で命令し、1回の命令で従わせましょう。できない時には手を添えてさせ、できた形を作りましょう。
→リーダーの命令は絶対。
7.おもちゃで遊んだり引っ張りっこで遊んだ時には、そのおもちゃを犬に渡して遊びを終えると、犬が勝ったと思ってしまいます。最後は人が取り上げて気付かない内に見えない所に隠してしまいましょう。
→リーダーは常に勝者である。
8.お腹や手足の先など、信頼している者にしか触らせない所も触りましょう。

これら以外にも、人がリーダーになるために関する情報はたくさんあり、ここでは書き尽くせません。
ただし、ブランドンさんのラブラドールは、かなり、手強そうな印象を持っております。場合によっては、このような文字だけのアドバイスよりも、実践的な訓練や、ケースバイケースのアドバイスが必要になるかもしれません。
うまくいかない場合は、かかりつけの獣医さんや、訓練士さんに相談してみるのも良いと思います。(2002.11.14)