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アジソン病について

(コーギー/メス/3歳8ヶ月)
はじめまして。3歳8ヶ月のコーギーの女の子を飼っています。
2009年10月末に「アジソン病」の診断を受けました。続き今は薬が聞いていて、体調もよく、よくご飯も食べ、よく遊んでいます。

さて、ネット等で調べてみると「アジソン病」を発症してからの余命が5年ぐらい記載されていることが多いです。
「アジソン病」を発症してしまった場合、長くても5年の余命になってしまうのでしょうか? また、薬の副作用で他の病気を併発してしまうケースが多いのでしょうか?

少し前まではステロイドとフロリネフ両方を飲ませていましたが、今はフロリネフを朝・晩と1粒づつ飲んでいます。
大変申し訳ありませんが宜しくお願いいたします。


こんにちは。
3歳8ヶ月のコーギーの女の子がアジソン病と診断されたのですね。
今は体調が良く何よりです。お薬がうまく効いているのですね。

アジソン病は、副腎と言う小さな臓器から本来出て来るはずのミネラルコルチコイド及びグルココルチコイドというホルモンが10%以下しか出なくなることにより症状が出てくる病気です。
原因はいろいろありますが、自己免疫疾患(自分の免疫は本来自分の細胞を攻撃しないような仕組みになっているのですがその仕組みに狂いが生じ、自分の細胞を攻撃してしまうようになってしまう病気を自己免疫疾患といいます、自己免疫疾患で攻撃されてしまう自分の細胞の種類によりいろいろな自己免疫疾患がありますが副腎の皮質と呼ばれる細胞が攻撃・破壊されてしまう病気がアジソン病または副腎皮質機能低下症です)が1番多いタイプ(原因)と言われています。

したがって、アジソン病の子は、自分の副腎からはミネラルコルチコイド及びグルココルチコイドがほとんどあるいは全然出て来ません。しかしそれらのホルモンのお薬を毎日補給することにより多くの場合、問題なく生活が送れるようになります。

私達獣医師の専門書にも、平均寿命はおよそ5年と記されている物も有りますがその幅は広く7日~11.8年とかなりのばらつきがあります。また、先日大きなセミナーで某有名大学の内分泌(ホルモン)専門の超有名な先生がお話してくれた内容では、きちんと定期検査をして与えられたお薬を毎日きちんと飲ませてあげれば、多くの子は寿命をまっとうできるとお話してくれました。
寿命をまっとうできなくなる一番多い原因は、薬を飲んでいれば元気でいることに安心し、飼い主さんがお薬を飲ますのをだんだん怠けてしまい出すことが原因として一番多いということでした。
お薬はどうしても高価なお薬ですので、元気な姿を見ていると節約してしまう飼い主さんも少なくないのかもしれません。

また、薬の副作用に関しては、その子の不足分を補っている以上問題ありません。薬の量が少なすぎたり逆に多すぎると問題が起こる可能性はあります。
なので、そのためにも主治医の先生がきっとお話してくださっている事と思いますが、定期的なチェックが大切だと思います。
しっかりお薬を飲ませてあげてください。 (2009.12.8)