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ヘルニアにならないようにするためには?

こんにちは。1月19日には、動物愛護館で、いろいろお話を聞かせて頂き、ありがとうございました。
6ヵ月のミニチュアダックス(オス)を飼っています。続きお散歩コースの中に、歩道橋のあるコースがあるのですが、ダックスは、ヘルニアになり易い、と聞いた事があり、階段をたくさん歩かせたりすると良くないのかと、最近気になりました。家では、かなり段差も上れるようになり、歩道橋も普通に上り下りしていますが・・・。ヘルニアにならないようにするには、どんな事に気をつければいいでしょうか? よろしくお願いします。(ロッキーさんより)


ロッキーさん、こんにちは。
先日はおつかれ様でした。当日は飼い方・病気の予防・しつけ等、多岐にわたる内容を決まった時間の中でしなければいけなかったこともあり、個別の具体的なご質問に全てをお答えすることはできなかったように思います。
今日はロッキーさんのご質問に十分お答えしたいと思います。

ロッキーさんの言うようにダックスはペキニーズ・フレンチブルドック・バセットハウンド等とともに(これらの犬種は専門的には軟骨発育不全型の犬種とグループ分けされています。)椎間版ヘルニアに患りやすい犬種と言われています。犬の椎間板ヘルニアは一度なると再発しやすく、重症になると下半身麻痺になってしまうことさえあります。
それでは具体的にどういった点に注意している事が必要なのでしょうか。

以下に注意点をあげてみます。
1.肥満にさせないように注意する(重要です):ダックスフントは胴長ですので肥満になると皮下や内臓の脂肪が背骨に負担をかけ、椎間版ヘルニアを起こしやすくなります。
2.チンチン等直立の姿勢:犬の背骨はヒトやサルのようにS字にカーブしていないので、背骨にかかる重さをうまく分配させることができません。したがって、体重が背骨にすべて垂直にかかってしまいます。
3.ソファーなどに飛び乗る:ソファーなどに飛び乗ったり、階段を勢い良く両方の後足をそろえ、蹴るように駆け上がる動作はスローモーションで見ると、一度背中を曲げ力をためてから、背骨を伸ばすような動きをするので、背骨に負担がかかりやすいのです。しかし、階段でも両手両足を交互に出し、歩くように登り降りする場合は、それ程問題にならないと思います。
ソファーへの飛び乗りはソファーの半分くらいの高さの台を手前においてあげれば、それ程背骨に負担はかからないと思います。
4.だっこの仕方:だっこする時は、前から後ろからと両方から軽く包み込むように(背中は丸めずに)だっこする事が重要です(前肢の方だけ持ってしまったりすると、背骨に後ろの重さの負担がかかってしまいます)
以上です。要は背骨に負担のかからない(平らな所を歩くのはOKです)生活を送る事だと思います。参考にしてください。 (2003.02.27)