（イヌ／メス／2歳／名前・como）
1cmほどの乳腺のしこりができました。元々発情期の2ヶ月後には偽妊娠の状態になりやすくおっぱいが張るみたいでした。
獣医さんの診断は乳腺腫瘍とのこと。針を刺す検査では確実ではないがおそらく良性ではないかとのことでした。
ホルモン依存症が原因とする（偽妊娠になりやすい為）腫瘍ではないかということ次回の発情前に避妊手術を勧められたのですが、その際乳腺切除も同時にした方が良いとの事。
乳腺は縦3つが血管がつながっているので、おっぱい3つの範囲で切除したほうがいいそうです。
この範囲の切除は本当に必要かどうか悩んでいます。先生はまた出来る可能性を確実に減らす為だとおっしゃるのですが…レントゲン等の検査はなにもしておらず針での検査のみです。やはり切除した方がいいのでしょうか？（こももさんより）
こももさん、初めまして。
comoちゃんの乳腺に直径1cm程のしこりができたとのことですね。
2才で乳腺腫瘍が発生することは比較的珍しいものの、私も10年程前に同じように若齢のマルチーズで乳腺腫瘍（良性でしたが）を経験したことがあります。
一般に乳腺にできるしこりには色々な種類がありますが、良性・悪性を含め腫瘍性のものと非腫瘍性のものがあります。以前もお話し致しましたように、乳腺腫瘍に関しては針を刺す検査で全てを診断することは難しいと言われています。
しかし、一方で針を刺す検査は重要な検査で、確実ではないものの、いつくかの情報が得られます。時には決定的な情報が得られることもあります。また、これからの治療方針を方向づけるためにも重要な検査の1つとなります。
乳腺腫瘍の手術の方法ですが、現在ではそのしこりだけ、あるいはそのしこりのある乳腺1つだけ取るという方法は一般的ではなく、再発の心配が多い方法とされています。その理由は、comoちゃんをみてくれている先生のおっしゃるように、乳腺同志は縦に血管やリンパ腺で複雑につながっているからです。
したがって、現在一般的な手術方法は、たとえしこりは1つだけであっても、複数の乳腺（comoちゃんのように3つとか）を摘出する方法あるいは片側全ての乳腺を摘出する方法です。
やはり、再発する可能性を少しでも減らすためには、診察して下さっている先生のおっしゃる方法で手術をするのが良いのではないでしょうか。(2003.06.19）